理化学研究所
戎崎計算宇宙物理研究室
Computational Astrophysics Laboratory

研究トピック / ニュース

研究概要

当研究室は、極限エネルギー宇宙線研究、超広角望遠鏡を用いた宇宙デブリ除去法の研究、 生命惑星の形成と進化の研究などを行っています。


超高エネルギー宇宙線研究

EUSOは、宇宙から地球を観て宇宙を知るという新しい概念の観測装置“地文台”である。超広視野望遠鏡で地球大気を観測し、1020電子ボルト(eV)を超える極限エネルギー宇宙線が作る微弱な光を捉える。極限エネルギー宇宙線は地球の大気の原子核と衝突して粒子からできた空気シャワーを形成する。空気シャワー中の高エネルギー荷電粒子は大気中の窒素分子を励起して紫外線を放射させる。EUSOはこのとき励起された窒素分子から放射される蛍光紫外線を2.5マイクロ秒の時間間隔で撮像し、三次元的に再構築する。当研究室は、EUSOを推進する中核的存在として、16ヶ国(日本、米国、イタリア、フランス、ドイツ、スペイン、ポーランド、スロバキア、ブルガリア、ロシア、メキシコ、韓国、スイス、アルジェリア、ルーマニア)、90研究施設の研究者(2015年11月現在)と協力して、EUSOの製作準備を進めている。ロシアの同様のミッションKLYPVEへ参加して、補正レンズ、光電子増倍管、レーザー装置等を供給する共同研究がスタートし、その性能を7倍に高めたK-EUSOをJAXA/ISASの小規模ミッションに提案している。

JEM-EUSOウェブサイト

極限エネルギー宇宙線が作る空気シャワーをISS から観測するJEM-EUSO(想像図)
極限エネルギー宇宙線が作る空気シャワーをISS から観測するJEM-EUSO(想像図)

超広角望遠鏡を用いた
宇宙デブリ除去法の研究

宇宙開発の過程で放出された不必要な物体は軌道上にしだいに増えてきた。その中でも特に危険な物が10cm以下の物体で、数は100万個に達し、しだいに宇宙開発の障害になりつつある。EUSOプロジェクトで開発した超広角望遠鏡で「その場」で検出追跡し、その方向に、高強度レーザーを射出してデブリ上にプラズマアブレーションを起こせばその反力で宇宙デブリを脱軌道することを提案し、必要な技術開発に取り組んでいる。

検出用のEUSO 型超広角望遠鏡とレーザー射出用光学系
検出用のEUSO 型超広角望遠鏡とレーザー射出用光学系

生命惑星の形成と進化の研究

2014年度から科研費新学術領域「冥王代生命学の創成」が開始された。当研究室では、A05生命惑星班を主導することになった。大陸(固体)、海洋(液体)、大気(気体)の三要素の間を物質が循環する「HabitableTrinity」が成立する惑星形成条件を明らかにすることである。そのために、

  1. 軌道半径が適切で、軌道離心率が大きすぎず、液体の水が存在しうる温度範囲に常にあること
  2. 大気の温室効果が中心星からの距離に応じた適切なレベルにあること、
  3. 水が多すぎず、海洋の深さが数キロメートルに調整されていること

などの条件が要求される。原始惑星降着円盤の数値モデルを構築し、円盤の二カ所に固体粒子が集積して惑星が急速に作られる可能性が高いことを見いだした。

惑星形成モデル
惑星形成モデル

年次報告書

これまでの当研究室の研究概要については、年次報告書をご参照ください。

1995 / 1996 / 1997 / 1998 / 1999 / 2000 / 2001 / 2002 / 2003 / 2004 / 2005 / 2006 / 2007 / 2008 / 2009 / 2010 / 2011 / 2012 / 2013 / 2014 / 2015 /

論文

主要論文

  1. Toshikazu Ebisuzaki, Mark N. Quinn, Satoshi Wada, Lech Wiktor Piotrowski, Yoshiyuki Takizawa, Marco Casolino, Mario E. Bertaina, Philippe Gorodetzky, Etienne Parizot, Toshiki Tajima, Rémi Soulard, Gérard Mourou.:
    "Demonstration designs for the remediation of space debris from the International Space Station"
    Acta Astronautica 112, 102-113 (2015)
  2. Ebisuzaki T, Maruyama S.:
    "United theory of biological evolution: Disaster-forced evolution through Supernova, radioactive ash fall-outs, genome instability, and mass extinctions"
    Geoscience Frontiers 6, 103-119 (2015)
  3. Fumiyoshi Kajino, Toshikazu Ebisuzaki, Marco Casolino, Yoshiyuki Takizawa, Yoshiya Kawasaki, Naoto Sakaki, Sergei Sharakin, Pavel Klimov, Mikhail I. Panashyuk for the JEM-EUSO Collaboration. :
    "K-EUSO: An improved optical system for KLYPVE ultra-high energy cosmic ray space telescope"
    Proc. 34th ICRC (Hague), 634 (2015)
  4. The JEM-EUSO Collaboration.:
    "The JEM-EUSO mission: An introduction"
    Special Issue on the JEM-EUSO Mission, Experimental Astronomy 40, 3-17 (2015), ISSN: 0922-6435
  5. Toshiaki Iitaka, Hiroshi Fukui, Zhi Li, Nozomu Hiraoka, Tetsuo Irifune.:
    "Pressure-induced dissociation of water molecules in ice VII"
    Sci. Rep. 5, 12551 (2015).
  6. Kataoka, R., T. Ebisuzaki, H. Miyahara, T. Nimura, T. Tomida, T. Sato, and S. Maruyama.:
    "The Nebula Winter: The united view of the snowball Earth, mass extinctions, and explosive evolution in the late Neoproterozoic and Cambrian periods"
    Gondwana Research 25, 1153-1163 (2014)
  7. Kataoka, R., T. Ebisuzaki, H. Miyahara, T. Nimura, T. Tomida, T. Sato, and S. Maruyama.:
    "The Nebula Winter: The united view of the snowball Earth, mass extinctions, and explosive evolution in the late Neoproterozoic and Cambrian periods"
    Gondwana Research 25, 1153-1163 (2014)
  8. Ryuho Kataoka, Toshikazu Ebisuzaki, Hiroko Miyahara, Shigenori Maruyama.:
    "Snowball Earth events driven by starbursts of the Milky Way Galaxy"
    New Astronomy 21, 50-62 (2013)
  9. A. Mizuta & K. Ioka.:
    "Opening Angles of Collapsar Jets"
    Astrophysical Journal, 777, 162 (2013)
  10. Shirao T, Ueno K, Abe T and Matsuyama T.:
    "Development of DNA markers for identifying chrysanthemum cultivars generated by ion-beam irradiation"
    Molecular Breeding 31:729-735, (2013)

業績リスト

2005 / 2006 / 2007 / 2008 / 2009 / 2010 / 2011 / 2012

メンバー

主宰者
戎崎 俊一 主任研究員
主要メンバー
飯高 敏晃 専任研究員
滝澤 慶之 専任研究員
松山 知樹 専任研究員
水田 晃 研究員
塚本 裕介 基礎科学特別研究員
今枝 佑輔 協力研究員
金子 委利子 テクニカルスタッフⅠ
村田 一城 大学院生リサーチ・アソシエイト
大畑 智子 アシスタント(秘書)

お問い合わせ

住所 〒351-0198 埼玉県和光市広沢2-1
理化学研究所 情報基盤棟4F
TEL 048-462-1111(代表)
内線 : 3886
FAX 048-467-4078
E-mail cap-labinfo [at] riken.jp

アクセス

交通アクセス

PDFダウンロード 交通アクセス

Google Map